ポートレート用レンズの選び方|単焦点85mmが最強な理由とおすすめ5選


「もっと背景を綺麗にボカしたい」

「人物をモデルのようにスタイル良く撮りたい」

キットレンズ(標準ズームレンズ)を卒業して、次に手に入れるべきレンズに悩んでいませんか?ポートレート(人物写真)のクオリティを劇的に変える魔法のアイテム、それが**「85mmの単焦点レンズ」**です。

なぜプロやハイアマチュアの多くが、ポートレート撮影において85mmを「最強の聖域」と呼ぶのか。その理由と、今選ぶべきおすすめのレンズを徹底解説します。


1. なぜ「85mm」がポートレートに最適なのか?

レンズにはさまざまな焦点距離がありますが、85mmは「中望遠」と呼ばれるカテゴリーに属します。この距離には、人物を美しく撮るための3つの秘密が隠されています。

① パースペクティブ(歪み)が少なく、顔が綺麗に写る

広角レンズで顔に近づいて撮ると、鼻が大きく見えたり顔が膨らんで見えたりします。逆に85mmという距離は、人間の顔のパーツを最も忠実に、かつ端正に再現できる「歪みの少ない」焦点距離なのです。

② 被写界深度が浅く、とろけるようなボケ味

同じF値(絞り値)でも、広角より望遠の方が背景はボケやすくなります。85mmの単焦点レンズは、ピントが合っている瞳はシャープに、背景はまるで絵画のように美しく溶かすことができます。これにより、被写体が浮き立つような立体感が生まれます。

③ モデルとの「絶妙な距離感」

35mmや50mmだと、モデルにかなり近づかなければなりません。逆に200mmだと遠すぎて声が届きません。85mmは、モデルに圧迫感を与えず、かつ会話が自然に成立する「パーソナルスペース」を保てる距離なのです。この心の余裕が、自然な表情を引き出します。


2. 単焦点レンズとズームレンズ、どっちがいい?

結論から言うと、「ポートレートの感動」を味わいたいなら単焦点一択です。

  • ズームレンズ: 便利ですが、F値が大きく(暗く)なりがちで、ボケ量が物足りないことが多いです。

  • 単焦点レンズ: ズームはできませんが、F1.4やF1.8といった「明るい(開放F値が小さい)」設計が可能です。夜間や室内でもノイズを抑えて撮れるほか、圧倒的な解像度を誇ります。

「自分が動いて構図を決める」という単焦点ならではのスタイルが、写真の上達を早めてくれるメリットもあります。


3. 失敗しないポートレートレンズ選びのポイント

F値(開放絞り値)のチェック

85mmレンズには大きく分けて「F1.4」と「F1.8」の2種類があります。

  • F1.4: 最高級グレード。重くて高価ですが、ボケの質と解像感は別格です。

  • F1.8: コスパ最強。軽くて扱いやすく、最新のレンズならF1.4に肉薄する描写力を持ちます。

瞳AF(オートフォーカス)の対応力

最新のミラーレスカメラを使っているなら、レンズ側のAFスピードも重要です。瞬きや髪の揺れに合わせて瞬時に瞳にピントを合わせてくれるレンズを選びましょう。


4. プロ厳選!おすすめの85mm単焦点レンズ5選

(※特定のメーカーに偏らず、現在の主要マウントからバランス良く選定しています)

① SONY FE 85mm F1.8(Eマウント)

ソニーユーザーなら最初に買うべき「神レンズ」の一本。非常に軽量で、AFも爆速。価格を抑えつつも、周辺までシャープな描写と柔らかなボケを両立しています。

② Canon RF85mm F2 Macro IS STM(RFマウント)

ハーフマクロ機能が付いているため、人物だけでなく「瞳のアップ」や「指先のアクセサリー」まで寄って撮れる万能選手。手ブレ補正付きで、初心者でも失敗が少ないのが魅力です。

③ SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Art

「解像度こそ正義」という方に。純正レンズを凌駕するほどのキレ味と、コンパクトさを両立したミラーレス専用設計。プロの現場でも愛用者が多い名玉です。

④ Nikon NIKKOR Z 85mm f/1.8 S

ニコンの厳しい基準「S-Line」を冠したレンズ。色収差(色の滲み)が極限まで抑えられており、逆光での撮影でもクリアでヌケの良い写真が撮れます。

⑤ 富士フイルム XF56mmF1.2 R WR

(※フルサイズ換算で約85mm相当)

APS-Cセンサー機でありながら、フルサイズに負けない大きなボケを作れるレンズ。富士フイルム特有の美しい肌の発色(フィルムシミュレーション)との相性は抜群です。


5. 85mmレンズを使いこなすワンポイントアドバイス

せっかくの85mmを活かすなら、以下のことを意識してみてください。

  1. 背景との距離を取る: 被写体と背景の距離が離れれば離れるほど、ボケは大きく、滑らかになります。

  2. 前ボケを入れる: 手前に花や葉っぱを置いて、そこをわざとぼかして撮ってみてください。写真に奥行きとストーリー性が生まれます。

  3. 垂直・水平を意識する: 中望遠は背景が整理されやすいため、少しの傾きが目立ちます。グリッド線を使って丁寧に構図を作りましょう。


6. まとめ:85mmがあなたの写真を「作品」に変える

ポートレート撮影において、レンズ選びは「カメラ本体」以上に重要です。

85mmの単焦点レンズを手に入れた瞬間、ファインダー越しに見える景色は一変します。スマートフォンのポートレートモードでは決して表現できない、空気感まで写し出すような描写力。それは、撮る側も撮られる側もワクワクさせる特別な体験になるはずです。

もしあなたが「誰かを美しく撮りたい」と心から思うなら、迷わず85mmの世界へ飛び込んでみてください。



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