日本一の急勾配?ベタ踏み坂(江島大橋)で奇跡の1枚を撮るための完全攻略ガイド
「えっ、壁に向かって車が走ってる……?」
SNSやテレビのCMで話題になった、まるで見上げるような急勾配が続く「ベタ踏み坂」。正式名称を「江島大橋」というこの橋は、島根県松江市と鳥取県境港市を結ぶ全長約1.7kmの巨大な橋です。
初めて写真を見た方は「本当にこんな坂を車で登れるの?」と驚くことでしょう。しかし、実際に現地に行ってみると「あれ? 思ったより緩やかかな?」と拍子抜けしてしまうことも少なくありません。
実は、あの迫力満点の「垂直に見える坂」を撮影するには、ちょっとしたコツと特定の撮影ポイント、そして機材の選び方が重要になります。
この記事では、ベタ踏み坂で失敗せずに「映える」写真を撮るためのベストスポットや、撮影に必要なテクニックを詳しく解説します。これから観光を計画している方は、ぜひ参考にしてください。
1. ベタ踏み坂(江島大橋)が「垂直」に見える理由
ベタ踏み坂の最大の魅力は、その非現実的な傾斜です。しかし、実際の勾配は島根県側が6.1%、鳥取県側が5.1%となっています。これは100メートル進むごとに約6メートル高くなる計算で、一般的な急坂と比べても驚くほど極端な数値ではありません。
では、なぜ写真ではあのようにそそり立つ壁のように見えるのでしょうか。
その秘密は**「圧縮効果」**にあります。
遠くにある被写体を望遠レンズで撮影すると、手前と奥の距離感がギュッと縮まって見える現象のことです。この効果を最大限に利用することで、緩やかなはずの坂道が、まるで空へ続く絶壁のように写し出されるのです。
2. 【決定版】おすすめの撮影ポイントとアクセス方法
ベタ踏み坂を「ベタ踏み坂らしく」撮るためには、橋のすぐ近くでカメラを構えてはいけません。最も有名な「垂直に見えるアングル」を狙うなら、対岸からの撮影が鉄則です。
島根県側:大根島(だいこんしま)の海岸沿い
最も定番かつ、最も迫力のある写真が撮れるのが、島根県側の「大根島」にあるファミリーマート付近の道路沿いです。
ポイント: 江島大橋を正面から捉えられる位置まで離れること。
特徴: 橋から約1km〜1.5kmほど離れた場所から狙うことで、強力な圧縮効果が生まれます。ここから望遠レンズを向ければ、テレビCMで見たあの光景が目の前に現れます。
注意点: 路上駐車は厳禁です。近隣のコンビニや公共の駐車スペースを利用し、歩行者や車の邪魔にならないよう配慮しましょう。
鳥取県側:境港公共マリーナ周辺
反対側の鳥取県境港市側からは、橋の全体像を横から眺めることができます。
ポイント: 坂の傾斜よりも、橋の巨大さや造形美を撮りたい場合におすすめです。
特徴: 夕暮れ時になると、橋のシルエットが夕日に映え、幻想的な風景を収めることができます。
3. 失敗しないための撮影テクニックと機材
スマホのカメラをそのまま向けるだけでは、なかなかあの迫力は出せません。以下の3つのポイントを意識してみてください。
① 望遠レンズは必須
最も重要なのがレンズ選びです。フルサイズ換算で200mmから300mm以上の望遠レンズを用意しましょう。
最近のスマートフォンであれば、「光学ズーム」の倍率が高いモデルなら対応可能です。デジタルズームを使いすぎると画質が荒れてしまうため、できるだけ高性能なレンズを搭載した端末か、一眼レフ・ミラーレスカメラの使用を推奨します。
② 三脚で手ブレを防ぐ
望遠で撮影する場合、わずかな揺れでも写真が大きくブレてしまいます。特に夕景や夜景を狙う場合はシャッタースピードが遅くなるため、三脚を使用してカメラを固定しましょう。
③ 車が通るタイミングを待つ
坂の迫力を強調するには、比較対象となる「車」が写っていることが望ましいです。特に坂の頂上付近に車がいるタイミングでシャッターを切ると、勾配の凄まじさがより際立ちます。大型トラックやバスが通る瞬間は、さらにスケール感が増した写真になります。
4. 観光の際に知っておきたい現地マナーとコツ
ベタ踏み坂は観光地であると同時に、地元の方々の生活道路でもあります。以下の点に注意して、気持ちよく撮影を楽しみましょう。
路上駐車をしない: 撮影に夢中になって道路に車を止める行為は非常に危険です。必ず指定の駐車場を利用してください。
歩道からの撮影を徹底する: 良いアングルを探そうとして車道に出るのは絶対にやめましょう。
時間帯を選ぶ: 日中は交通量が多いため、車が途切れる瞬間を待つのに時間がかかります。早朝であれば光も柔らかく、空気も澄んでいるため、美しい写真を撮りやすくなります。
また、橋の頂上付近には歩道も整備されており、徒歩や自転車で渡ることも可能です。橋の上からは中海(なかうみ)の絶景や、遠くには大山(だいせん)を望むことができ、撮影スポットとしてだけでなく絶景ドライブコースとしても優秀です。
5. ベタ踏み坂周辺のおすすめ立ち寄りスポット
撮影を楽しんだ後は、周辺の観光地にも足を運んでみてください。
水木しげるロード(境港市): ゲゲゲの鬼太郎で有名な妖怪たちが並ぶ通り。江島大橋から車で10分〜15分ほどとアクセス抜群です。
由志園(松江市・大根島): 1年中ボタンの花が楽しめる美しい日本庭園です。撮影ポイントのすぐ近くにあるため、休憩にも最適です。
境港の海鮮市場: 日本有数の漁港である境港では、新鮮なカニや海鮮丼が楽しめます。
まとめ:あなたのカメラで「伝説の坂」を切り取ろう
ベタ踏み坂(江島大橋)は、正しい場所から正しい方法で撮影することで、誰でも驚きの1枚を撮ることができる非常に魅力的なスポットです。
「本当に垂直に見えるのかな?」というワクワク感を胸に、ぜひ大根島の海岸沿いから望遠レンズを覗いてみてください。ファインダー越しに立ち上がる巨大な壁を目にしたとき、きっと感動すること間違いありません。
安全とマナーを守りながら、島根・鳥取の美しい風景と、この不思議な橋のコラボレーションを存分に楽しみましょう。