生理前の症状があるのに生理がこない…これってどういうこと?
「あれ?生理前のイライラや胸の張りはあるのに、肝心の生理がこない!」
そんな経験、多くの女性が一度はありますよね。もしかして妊娠?それとも何か病気?と、不安になる方もいるかもしれません。生理前の症状があるのに生理がこないのは、実はいくつかの原因が考えられます。
今回は、生理前の症状があるのに生理がこないことについて、考えられる原因と対処法、そして病院に行くべきタイミングまで、分かりやすく解説していきます。あなたの体のサインを一緒に見ていきましょう。
生理前の症状と生理がこないのはなぜ?
生理前に感じる体の変化は、**PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)と呼ばれるもので、女性ホルモンの変動によって起こります。具体的には、排卵後に増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)**が影響していると考えられています。このホルモンは、生理が来る前には減少していくのですが、何らかの原因で減少が遅れたり、ホルモンバランスが乱れたりすると、生理前の症状が続くのに生理がこない、という状況が起こるのです。
考えられる主な原因を見ていきましょう。
1. 妊娠の可能性
最も早く頭に浮かぶのが妊娠ですよね。生理前の症状と妊娠初期症状はとても似ているため、区別がつきにくいことがあります。
妊娠初期症状の例: 胸の張り、吐き気、だるさ、眠気、イライラ、下腹部痛、体温の上昇など。
対処法: まずは妊娠検査薬を試してみましょう。生理予定日を1週間過ぎても生理がこない場合に使用すると、より正確な結果が得られます。陽性反応が出た場合は、早めに産婦人科を受診してください。
2. ストレスや疲労
現代社会を生きる私たちにとって、ストレスは切っても切れない関係です。過度なストレスや心身の疲労は、女性ホルモンの分泌をコントロールしている脳の視床下部や下垂体に影響を与え、ホルモンバランスを乱してしまいます。
原因: 仕事のプレッシャー、人間関係、引っ越しや転職などの環境の変化、睡眠不足、不規則な生活など。
対処法: ストレスを解消する時間を作りましょう。アロマバス、軽い運動、好きな音楽を聴く、友人と話すなど、心身をリラックスさせる方法を見つけることが大切です。十分な睡眠も心がけましょう。
3. ホルモンバランスの乱れ
ストレス以外にも、無理なダイエットや食生活の乱れ、生活習慣の乱れなどもホルモンバランスを崩す原因になります。特に、極端な食事制限は栄養不足を招き、生理不順の原因になることがあります。
原因: 栄養の偏り、極端なダイエット、夜更かし、喫煙、過度の飲酒など。
対処法: バランスの取れた食事を心がけ、規則正しい生活リズムを意識しましょう。十分な睡眠をとり、体を冷やさないようにすることも大切です。
4. 体重の急激な変化
急激な体重の増加や減少は、ホルモンバランスに影響を与えることがあります。特に痩せすぎは、生理が止まってしまう無月経の原因になることもあります。
対処法: 適正体重を維持し、無理のない範囲で体重管理を行いましょう。
5. 更年期への移行期(プレ更年期)
30代後半から40代にかけては、プレ更年期と呼ばれる時期に入り、女性ホルモンの分泌が不安定になることがあります。この時期は、生理周期が乱れたり、PMSの症状が強く出たり、逆に生理前の症状があるのに生理がこないといったことも起こりやすくなります。
対処法: 自分の体の変化を受け入れ、必要であれば婦人科で相談してみましょう。ホルモン補充療法や漢方薬など、症状を和らげる選択肢もあります。
6. 病気の可能性
稀ではありますが、甲状腺機能の異常や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮内膜症、子宮筋腫など、何らかの病気が原因で生理不順や生理前の症状が強く出ているケースもあります。
対処法: 他の症状(不正出血、強い痛み、急激な体重変化など)を伴う場合や、上記のような生活習慣の改善を試しても症状が続く場合は、婦人科を受診して検査を受けることをお勧めします。
どのくらい様子を見たらいい?病院に行くタイミング
生理前の症状があるのに生理がこない場合、まずは2〜3日、長くても1週間程度、様子を見てみましょう。その間に妊娠検査薬を試すのも良いでしょう。
しかし、以下のような場合は、早めに婦人科を受診することをお勧めします。
生理予定日から2週間以上生理がこない場合(妊娠の可能性が高い、またはその他の原因が考えられるため)
妊娠検査薬で陽性が出た場合
生理不順が続く、または生理周期が大幅に乱れている場合
生理前の症状が非常に強く、日常生活に支障をきたしている場合
下腹部痛や不正出血など、PMS以外の気になる症状がある場合
長期間生理がこない場合(3ヶ月以上など)
自己判断せずに、専門医に相談することで、適切な診断と治療を受けることができます。
まとめ:自分の体と向き合って、不安を解消しよう
生理前の症状があるのに生理がこないのは、ストレスや生活習慣の乱れなど、様々な原因が考えられます。まずは、ご自身の生活を振り返り、できることから改善を試みましょう。
そして、一番大切なのは「もしかして?」という不安を一人で抱え込まないこと。妊娠の可能性をチェックし、必要であれば婦人科を受診して専門家のアドバイスをもらうことで、心の負担も軽くなります。
ご自身の体と向き合い、適切なケアをして、健やかな毎日を過ごしてくださいね。