とうもろこしの天ぷらが「爆発」するのはなぜ?揚げるとハネる原因と安全に作るコツ
サクサク衣の中から、プチッと弾ける甘いとうもろこし…天ぷらにすると、子どもから大人まで大人気のメニューですよね! でも、「せっかく作ろうと思ったのに、揚げている途中で油がハネて危ない!」とか、「まるで爆弾みたいにとうもろこしが弾けて怖い!」と感じたことはありませんか?
実は、とうもろこしの天ぷらが爆発したりハネたりするのには、ちゃんとした理由があるんです。原因を知ってしまえば、もう怖がる必要はありません。
今回は、とうもろこしの天ぷらがハネるメカニズムを解説し、安全に美味しく作るためのとっておきのコツをご紹介します。これを知れば、あなたも安心してとうもろこし天ぷらを楽しめるはずですよ!
とうもろこし天ぷらが「爆発」「ハネる」のはなぜ?
とうもろこしが油の中で弾ける主な原因は、水分です。
とうもろこしの粒の中には、たくさんの水分が閉じ込められています。これを高温の油に入れると、粒の内部の水分が急激に熱せられて水蒸気になります。水蒸気は体積が約1700倍にも膨らむため、その圧力でとうもろこしの粒の薄い皮が耐えきれなくなり、**「破裂」**してしまうのです。
まるで小さなポップコーンのようですが、油の中で起きるため、その勢いで熱い油が周囲に飛び散り、非常に危険な状態になってしまうというわけです。
もう怖くない!とうもろこし天ぷらを安全に作るための3つのコツ
原因が分かれば対策は簡単! ここからは、油ハネや爆発を防ぎ、安全に美味しくとうもろこし天ぷらを作るための具体的なコツをご紹介します。
コツ1:粒に切り込みを入れる、または潰す
これが最も効果的な対策です。とうもろこしの粒の皮を破り、中に閉じ込められた水蒸気の「逃げ道」を作ってあげましょう。
- 包丁で切り込みを入れる: とうもろこしの粒を包丁で切る際に、一列ずつ丁寧に、皮に軽く切り込みを入れるように意識します。完全に潰す必要はありません。
- フォークなどで軽く潰す: または、ボウルに入れたとうもろこしの粒を、フォークの背などで軽く数箇所潰しておくのも有効です。特に、かき揚げにする場合は、衣と混ぜる前にこのひと手間を加えておくと安心です。
コツ2:水分をしっかり拭き取る
食材の表面に水分が残っていると、油に入れた瞬間に水蒸気となり、油が激しくハネる原因になります。
- とうもろこしを洗った後や、缶詰・冷凍コーンを使う場合は、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取りましょう。 このひと手間が、安全な揚げ物には欠かせません。
コツ3:衣を厚めにする(かき揚げの場合)
とうもろこしのかき揚げを作る場合、衣の役割も重要です。
- 衣で粒をしっかり包む: とうもろこしの粒が直接油に触れる部分が少ないほど、爆発のリスクは減ります。衣を気持ち厚めにし、粒を隙間なく包み込むように揚げましょう。衣がクッション材の役割を果たし、衝撃を吸収してくれます。
- 冷たい衣を使う: 衣は、冷水や氷水で溶くと、よりサクサクに仕上がります。冷たい衣はとうもろこしに密着しやすく、水分を閉じ込める効果も期待できます。
とうもろこし天ぷらのおすすめアレンジレシピ!
基本のコツを押さえたら、色々なアレンジでとうもろこし天ぷらを楽しみましょう!
定番!とうもろこしのかき揚げ
- とうもろこしの粒は包丁で皮に切り込みを入れるか、軽く潰しておく。
- ボウルにとうもろこし、薄力粉(大さじ2程度)、片栗粉(大さじ1程度)を入れ、全体に薄くまぶす。
- 冷水で溶いた天ぷら衣(小麦粉と卵、冷水を混ぜたもの)を少量加え、全体を軽く混ぜ合わせる。(衣は少なめがサクサクのコツ)
- 揚げ油を170℃に熱し、お玉などで形を整えながら油に入れる。
- 両面がきつね色になるまでカラッと揚げる。
- 熱いうちに塩やカレー塩を振って食べるのがおすすめです!
バター醤油風味の天ぷら
かき揚げにした後、仕上げに溶かしバターと醤油を少量回しかけると、香ばしさが加わり、洋風な味わいに変身します。ご飯にもお酒にも合う一品です。
とうもろこしと枝豆の彩り天ぷら
彩り豊かにしたいなら、枝豆(冷凍の場合は解凍して薄皮をむく)を加えてみましょう。とうもろこしの甘みと枝豆の風味がマッチして、見た目も華やかな天ぷらになります。
まとめ:ひと手間で安全&美味しい!とうもろこし天ぷらを楽しもう
とうもろこしの天ぷらがハネるのは、粒の中に閉じ込められた水分が原因です。でも、粒に切り込みを入れたり、しっかり水気を拭き取ったりといった簡単なひと手間を加えるだけで、安全に美味しく作ることができます。
もう、爆発を怖がる必要はありません! この夏は、旬の甘いとうもろこしを使って、サクサクでジューシーな絶品天ぷらをぜひご家庭で楽しんでみてくださいね。