あなたの給与は大丈夫？【地域別最低賃金】全国一覧をチェックして安心しよう！計算方法も解説
「私のパートの時給、ちゃんと最低賃金より上かな？」
「これからアルバイトを探すけど、最低賃金ってどれくらいなんだろう？」
お仕事をしている皆さん、これからお仕事を探そうとしている皆さんにとって、「最低賃金」はとても大切な情報ですよね。国が定めた「この金額より低く働かせてはいけませんよ」という、働く私たちを守ってくれる最低ラインの賃金です。
でも、この最低賃金、実は全国一律ではなく、住んでいる地域（都道府県）によって金額が違うんです！
このページでは、厚生労働省の公式情報も参考にしながら、地域別の最低賃金について、分かりやすく解説します。あなたの地域の最低賃金はいくら？ 今の給与は大丈夫？ そんな疑問にお答えしながら、自分の給与が最低賃金以上か確認する方法や、もし下回っていた場合の対処法まで、詳しくお伝えしていきますね。
そもそも「最低賃金」ってナニ？
最低賃金とは、働く人（労働者）とその使用者（会社やお店など）との間で結ぶ労働契約において、必ずこれ以上の賃金を支払わなければならないと国が定めた、賃金の最低基準額のことです。
もし、会社が最低賃金より低い賃金しか支払わないと約束しても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額を支払わなくてはなりません。このルールは、アルバイトやパート、正社員など、働く人の雇用形態に関わらず、全ての労働者に適用されます。
働く人の生活を守り、経済の安定を図るために定められている大切な制度なんです。
【地域別】あなたの住む・働く都道府県の最低賃金は？
最低賃金には、「地域別最低賃金」と「特定最低賃金」の2種類があります。ここでご紹介するのは、全ての産業の労働者に適用される「地域別最低賃金」です。
地域別最低賃金は、全都道府県に一つずつ定められていて、毎年見直しが行われます。最新の正確な金額を知りたい場合は、厚生労働省のホームページで確認するのが一番確実です。
▶︎ 最新の地域別最低賃金 全国一覧はこちらからチェック！
（[厚生労働省の地域別最低賃金に関するページへのリンクをここに挿入 - 例：[厚生労働省ホームページ](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html) ]）
※リンク先のページで、ご自身の都道府県名を探して、最新の金額を確認してみてくださいね。
なんで地域によって金額が違うの？
「なんで東京と沖縄で最低賃金が違うんだろう？」と思ったことはありませんか？ これは、各地域の物価や企業の賃金状況、求人倍率などを考慮して、それぞれの地域の実情に合わせて金額が決められているためです。
毎年、国の中央最低賃金審議会が金額改定の目安を示し、それを受けて各都道府県の地方最低賃金審議会が、その地域の経済状況などを踏まえて具体的な金額を決定します。このようにして、地域の実情に合った最低賃金が定められているんです。
大丈夫？ あなたの給与が最低賃金以上かチェックする方法
さて、一番気になるのは「自分の給与が最低賃金をクリアしているか」という点ですよね。時給で働いている場合は分かりやすいですが、月給や日給の場合は少し計算が必要です。
基本的な考え方は、あなたの給与を時間あたりの金額に換算して、その時間の金額が地域の最低賃金額以上になっているかを確認することです。
時給の場合
- あなたの今の時給 ≧ あなたの地域の最低賃金
これだけ！ 時給が地域の最低賃金と同じか、それより高ければ大丈夫です。
日給の場合
- 日給 ÷ 1日の所定労働時間 ≧ あなたの地域の最低賃金
例えば、日給8,000円で1日の所定労働時間が8時間の場合、時間あたりに換算すると「8,000円 ÷ 8時間 = 1,000円」となります。この1,000円が、あなたの地域の最低賃金以上であればOKです。
※休憩時間は労働時間に含めません。
月給の場合
月給の場合は、1年間の総月給額を1年間の総所定労働時間で割って、時間あたりに換算します。
- （月給 × 12ヶ月） ÷ 1年間の総所定労働時間 ≧ あなたの地域の最低賃金
1年間の総所定労働時間は、例えば「1日の所定労働時間 × 年間の勤務日数」などで計算できます。休日が多い月や少ない月があっても、年間を通して平均して計算するのがポイントです。
※月給に含めない賃金もあります。（例：臨時に支払われる賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当、賞与など）これらの手当を除いた基本給などで計算することが多いです。詳しくは厚生労働省の情報を確認するか、労働基準監督署に相談してみてください。
注意点！
- 計算に使うのは、残業代や休日手当、賞与などを除いた、基本的な賃金（基本給など）です。
- 出来高払いや請負制で働いている場合も、最低賃金は適用されます。この場合の計算方法は少し複雑なので、労働基準監督署に相談することをおすすめします。
もし最低賃金を下回っていたら？ 泣き寝入りしないで！
もし計算してみて、あなたの給与が地域の最低賃金を下回っていることが分かったら、どうすれば良いのでしょうか？ 決して泣き寝入りする必要はありません！
- 会社に確認・交渉する: まずは、会社の担当者や社長に、最低賃金を下回っている可能性があることを伝えて、説明を求めたり、適正な賃金を支払うよう交渉してみましょう。
- 労働基準監督署に相談する: 会社との話し合いで解決しない場合や、会社に言いづらい場合は、お住まいの地域を管轄する労働基準監督署に相談しましょう。労働基準監督署は、労働基準法に基づいて会社を指導・監督する機関です。無料で相談に乗ってくれますし、必要に応じて会社に是正勧告などを行ってくれます。
労働基準法は、働く私たちをとても強く守ってくれる法律です。最低賃金を下回る労働契約は無効ですから、本来受け取るべきだった差額分の賃金を会社に請求することもできます。一人で悩まず、専門機関を頼ってくださいね。
特定最低賃金って？ ちょっと特殊なケース
地域別最低賃金とは別に、「特定最低賃金」というものもあります。これは、特定の産業（例えば、鉄鋼業や百貨店など）について、関係労使が地域別最低賃金よりも高い水準で設定する必要があると認めた場合に定められる最低賃金です。
特定の産業で働いている場合は、地域別最低賃金と特定最低賃金の両方を確認し、どちらか高い方の金額が適用されます。ご自身の産業に特定最低賃金が定められているかどうかも、厚生労働省のホームページなどで確認できます。
よくある疑問Q&A
- Q：「アルバイトでも最低賃金は適用されるの？」
- A：はい、適用されます。パートやアルバイト、正社員、契約社員など、雇用形態に関わらず全ての労働者に適用されるルールです。
- Q：「試用期間中でも最低賃金は適用される？」
- A：はい、適用されます。ただし、特定の条件を満たす場合に限り、使用者は都道府県労働局長の許可を得ることで、最低賃金から一定額を減額して支払うことが認められる場合があります。（最低賃金の80%を下回ることはできません。）
- Q：「年俸制の場合はどうやってチェックするの？」
- A：年俸を12等分するなどして月給に換算し、さらに時間あたりの金額に換算してチェックします。基本的には月給の場合と同じ考え方ですが、複雑な場合は労働基準監督署に相談するのが確実です。
まとめ：最低賃金を知って、安心して働こう！
地域別最低賃金について解説しました。
- 最低賃金は、働く人全てに適用される賃金の最低ラインです。
- 金額は都道府県ごとに異なり、毎年見直されます。
- ご自身の給与が最低賃金以上か、時給に換算してチェックできます。
- もし下回っていた場合は、会社への確認や労働基準監督署への相談ができます。
最低賃金を知っていることは、自分自身の労働条件を守る第一歩です。ぜひこの機会に、あなたの地域の最新の最低賃金を確認し、ご自身の給与と比較してみてください。安心して気持ちよく働くためにも、正しい知識を持つことが大切ですね！